1. 歴史
発酵食品を代表する調味料「みそ」「しょうゆ」。湯沢は農業が盛んな土地柄でもあり、明治の初めごろまでは、自家製のみそをつくり、しょうゆに代わる「タマリ」が使われていました。そんな中、みそ・しょうゆの醸造地として発展したのが、皆瀬川の流れに沿い、交通の要衝だった岩崎地区でした。
この地の醸造の始まりは、日本酒造りです。明治時代には、岩崎地区だけでも4軒の造り酒屋があり、明治天皇ご巡幸の折に献納されるほどの銘酒が醸されていました。当時は、酒造りの技術指導に南部から杜氏を招き、日々研鑽を積んでいた時代です。そこで、日本酒の他に、しょうゆ醸造を学び、これを広めていったのが岩崎地区のしょうゆ造りの始まりといわれます。
2. 蔵元
和食の調味料として欠かせない「みそ」「しょうゆ」の蔵元は、長い年月をかけ、その蔵の持つ独特の風味を形にしてきました。手作業で代々受け継がれた技を守りながらも、時代に合った味を提供するため、日々より良い味を追求しています。
石孫本店
安政2年(1855)、初代石川孫左衛門がしょうゆ醸造を始め、みそ醸造は2代目の頃から行っています。古来の手法を大切に守り伝える作業のほとんどは、歳月をかけて身に付けた蔵人の技。手造りにこだわり、添加物・保存料を一切使わない本物志向が人気。毎年、春には自家用みその製造も受け付けています。五つの蔵は国登録有形文化財に指定。
住所 | 湯沢市岩崎字岩崎162 |
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お問い合わせ先 | Tel 0183-73-2901 |
公式サイト | http://ishimago.main.jp/index.htm |
高茂合名会社
幕末の慶応3年(1867)創業。昔から塩分摂取の多い秋田県人の食事。塩分を控えめに、ほんのり甘めのしょうゆが人気の蔵元。時代に即した味を追求し、常に未来を見据えたブランドづくりに励む姿勢が商品デザインに活かされています。近年は、海外展開を視野に世界の調味料としてのみそ・しょうゆの可能性に挑戦しています。
住所 | 湯沢市岩崎字岩崎124 |
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お問い合わせ先 | Tel 0183-73-2902 |
公式サイト | http://www.yamamo1867.com/index.html |
有限会社山勢醤油醸造店
住所 | 湯沢市吹張1-2-44 |
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お問い合わせ先 | Tel 0183-73-2036 |